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マレーシア、「さらば、バトパハ」
10月29日 日曜日

最初に危惧した通り、今回のマレーシア旅行記やたらと長くなってしまった。
しかし、実際のマレーシア滞在は短くて、たったの2泊だけ。
そして、今日は夕方の飛行機に乗るため、バトゥパハを朝10時に出るバスに乗らなくてはならない。

昨日同様、日の出とともに起き出して、朝食を兼ねてジャランジャラン。
バトゥパハの街が特別そうなのか、マレーシアのほかの街がどうなのかはわからないが、ネコの多い町であった。
2年前にバリ島へ行ったときに、マレー・インドネシア語でネコのことをクチンと言うと教えてもらった。
東マレーシア、ボルネオ島にはクチンと言う名前の街があるくらいだから、マレーシアはどこもネコが多いのかもしれない。

カキルマのネコ
[軒廊(カキルマ)の屋台に並ぶ人とネコ]

路地裏のネコ
[写真を撮ろうとすると寄ってくるのは食べ物でももらえると思っているのかな]

私の住むバンコクのアパート近くにあるイスラム教徒のコミュニティーにもたくさんネコが飼われているから、イスラム教とネコの相性が良いのかもしれない。
どのネコも警戒心が薄いようで、写真に撮ろうとすると、ゴロゴロとノドを鳴らしながらすり寄ってきてしまう。

三毛猫
[バトゥパハのネコは三毛が多い]

昨日朝食に食べたロティが気に入ったので今朝も同じところで食べようと日本人倶楽部まで来てみたのだが、日曜日はお休みらしく、シッターが閉まっていた。

朝の日本人倶楽部
[日本人倶楽部の建物は、どの時刻に見ても趣がある]

日本人倶楽部は休みであったが、バトゥパハの街には朝食を食べさせるコーヒー屋があちこちにあるのだが、これだけ華僑が多いのだから、中国風の朝食も食べられるのではないかと思い、そのまま朝のバトゥパハ旧市街をジャランジャラン。

初日に炒米粉を食べたあたりで、油条があった。
大きくて、こんがりと油で揚がった30センチくらいの長さのある油条が一本70セントで売られている。
油条は好物である。

油条の屋台
[バトゥパハにも油条の屋台があった]

バンコクにも油条に似たパートンコーと言う揚げパンがあるが、パートンコーは油条のように大きく長くない。
また、店によっては少し甘い味付けをしていたりする。
バンコクのパートンコーも嫌いではないが、油条の方が好みである。
ミャンマーへ行った時にも、大きく細長い油条が売られていたが、油の温度が低いためか、揚がり方がカリっとしておらず、油でギトギトだった。
それらと比べると、バトゥパハの油条は本場物に近いと言えそうだ。

できたての油条
[キツネ色にこんがり揚がってます きっとカリカリ、サクサク]

好物の油条を二本も買い込んだのだが、残念ながらこの屋台は製造販売専門のようで、椅子テーブルなどその場で食べられるようにはなっていない。
ホテルの部屋にはインスタントコーヒーもあるし、部屋で食べても良いのだが、それではなんだか味気ない。
油条をぶら下げて少し歩いたところに、ロティの屋台が出ていた。
この屋台は路上にテーブルを並べて食べられるようだ。
コーヒーもある。

日本人倶楽部のロティはマレー系の人が焼いていたが、この屋台は中国系の家族経営のようだ。
親子三代で忙しそうに注文をさばいている。
ロティ一枚とコーヒーを注文。
「ヤプヤタ」と注文取りの青年に聞かれた。
一瞬何のことかわからなかったが、地元民然として鷹揚に頷いてみせる。
青年はロティを焼いているたぶんその父親の方を向いて「要蛋一!」と注文を伝えた。
どうやら「要不要蛋(玉子はいるか)?」と聞かれたらしい。
はてさて、玉子は目玉焼きになって出てくるのか、ゆで卵だろうか。

華僑の家族経営ロティ屋
[ロティヲ焼いている隣に玉子が山積みされている]

まずはプラスチックのマグカップに入ったコーヒーを祖父格の男性が無口無表情に運んできた。
さっそくこのコーヒーに先ほど買った油条を半分に縦割りにして浸す。
そして、コーヒーの滴を垂らさないように口を近づけて、すかさずぱくつく。
サクッ、ジュワッと軽い歯触りと油で焦げた小麦粉と苦くて甘いコーヒーが口の中で攪拌される。
美味しい。
パリのカフェでクロワッサンをカフェオレに浸して食べるのに匹敵するくらい美味しい。
マグカップ入りコーヒーの表面に油条から染み出した油膜が浮いているが気にしない。

コーヒーに油条
[縦に二つに咲いたけど、もともとはこの倍の太さがあります]

玉子料理もロティもなかなか出てこない。
私がコーヒーで油条を食べているものだから、コーヒーだけの注文とでも勘違いされたのではないか、注文忘れられたのではないかなどと考えていたらロティが運ばれてきた。
しかし、玉子料理の皿はなく、昨日同様にカレー汁の小皿が出てきた。

ロティとカレー汁
[複合民族国家マレーシアではロティこそ民族統合の象徴的国民食かもしれない]

まぁ、玉子料理など忘れてもらっても一向に構わない。
もともと食べたくて注文したわけでないのだから、、、。

ロティをカレー汁に浸そうと、一口サイズに千切ったところ、ロティの中に薄焼き玉子焼きが入っていた。
なるほど、中国系の人のロティには玉子入りと言うものもあるのかと了解する。
タイでお菓子扱いされているロティにも玉子を入れるオプションは一般的。

カレー汁は昨日のカレー汁の方がスパイシーで美味しかったが、玉子入りのプレーンロティは台湾の朝食で食べられる「蛋餅」のような味わい。
いつも持ち歩いているカバンのポケットに醤油のミニボトルを入れてあるのを思い出して、少し醤油を垂らして玉子入りロティを食べてみる。
めちゃ美味しい。
焦げた感じに、醤油の香ばしさ、油と玉子と小麦粉の傑作。

またまた大満足の朝食になってしまった。
これで3.20リンギット。

ネコはどこででも寝る
[バトゥパハにはいったい何匹くらいのネコがいるのだろうか]

ひとまずホテルへ帰って荷造りをしなければ。
往路の飛行機で、乗客の手荷物がやたらと多いなと感じたのだが、復路では私も荷物が多くなってしまった。
何といっても昨晩スーパーで買い込んだ袋入り即席麺がかさばっている。
各種ミーゴレン、インドネシア製を中心に国産のマレーシア製まで5食入りを6パック、さらに世界いた美味しいとされたペナンホワイトカレーヌードル、こちらは4食入りだが2パックを買い込んでいる。
これらの即席麺を、そのままスーパーのレジ袋に入れたまま飛行機に乗るのは、あまりにも情けないので、スーパーの青果売り場で、トマトが入っていた段ボールを譲ってもらったところ、上手いことに隙間なく全部がピッタリと収まった。

即席麺を詰めた段ボール
[しめて38食分の即席麺がピッタリ収まった]

これらの即席麺、安価でケチな土産として配っても、まだまだ余りそうなので、しばらくは毎週のようにインスタント・ミーゴレンを食べ続けることができそうだ。

ペナンホワイトカレーヌードル
[これは土産用のペナンホワイトカレーヌードル]

9時半近くにチェックアウトして、バスターミナルへ向かって歩き出す。
バスの切符には15分前には乗り場に来るようにとプリントされている。
宿を出てすぐ、初日に食べたワンタン麺屋がすでに店を開けていた。
ついさっき朝食を食べたばかりだけれど、これからバスを乗り継いで空港へ向かうので、昼食を食べる機会がないかもしれないという思い半分と、ここのワンタン麺、それもスープ入りのワンタン麺も食べておきたいという食い意地で、時間も迫っているが店に入りテーブルに着いた。

張亞泗雲呑麺店
[みの街で気に入ったワンタン麺の店は朝から営業していた]

待つこと数分で、スープ入りワンタン麺が運ばれてきた。
汁なしと同じ極細のエビ麺。
スープは限りなく透明クリア。
しかし、出汁はしっかりしており、全体的に引き締まっていで、ボケた味にはなっていない。
チャーシュー、青菜、ネギ、そして餡がしっかり詰まったワンタン。
これに薬味として胡椒と酢漬けの青唐辛子を載せていただく。
日本の麺類のように、火傷しそうなほど熱々と言うわけではなく、タイの麺類と同じように、ちょっと猫舌でも食べられるくらいの熱さである。

スープ入りのワンタン麺
[これで丼にもう少し色気があれば 味一筋、昔気質の華僑なのかもしれない]

香港のワンタン麺ともよく似ているが、香港のエビ麺ほど腰は強くなく、ワンタンもエビ雲呑ではなく、豚肉のミンチのようだ。

これで汁なしと、スープタイプの2種類を食したわけだが、好みとしてはスープタイプの方に軍配をあげたい。

代金はこちらも5リンギットであった。
こんなワンタン麺屋がバンコクでも近くにあったら、毎日でも通いたいと思う。

バスターミナル前にはタクシーが何台も客待ちをしていた。
20何年か前に来た時は、バトゥパハからジョホール水道の国境まで古いベンツの乗り合いタクシーに乗って行った。
今も古いベンツのタクシーが並んでいるが、以前はもっとずんぐりしたベンツで、エアコンも付いていなかった。
今ここに並んでいるのは、当時はまだ新型ベンツと呼ばれ、エアコンの追加料金がかかるような車だったのだろう。

バスターミナル前のタクシー
[バンコクのカローラタクシーと比べると、古くてもベンツだと思う]

帰りのクアラルンプールまでの高速バスは、KKKLと言うバス会社が運行するもので、往路と同じように座席のゆったりしたバスであった。
車内の通路を挟んで、一人掛けと二人掛けのシートが並んでいる。
私が指定されたのは二人掛けの窓側の席であった。

バスは定刻の10時に満席で出発。
昨日のうちに切符を買っておいて正解だったようだ。
旧市街の外れからバトゥパハ河にかかる橋を渡り、田舎道を30分ほど走ったら、昨日自転車で走ったパリスロンの町はずれに出た。

パリスロンの黄色い氷水屋
[昨日ここで黄色い氷水を買ったんだ]

さらに山道にバスは入って30分ほどクネクネと走ったかと思うと、ようやく高速道路となった。
来る時はバスの中で爆睡していたのだが、今はこうして車窓からマレーシアの景色を楽しむことができる。
高速道路は丘陵地を切り裂いて敷かれているようで、一直線ではなく、緩やかなカーブで構成されていて、日本の高速道路によく似ている。
また、マレーシアではタイと異なりバイクも高速道路を走れるようで、二人乗りを含めてバイクが走っているのをよく見かけた。
それも排気量の小さな小型のパイクも車に交じって走っているようなので、マレーシアでは高速道路を走るバイクに、日本のような排気量による制限もないのかもしれない。
初日に、バイクをレンタルしようとして、コーヒーとグアバをごちそうになりながら、話し込むだけで、目的を達成できなかった修理屋の主人も、奥さんとタンデムでバイクをプーケットまで飛ばしたと言っていたから、マレーシアではバイクもちゃんとした交通機関として市民権を得ているのだろう。

クアラルンプールが近づくと、不動産広告の大きな看板が身だつようになり、やがて激しいスコールになった。
爆走していたバイクライダーたちも陸橋の下などで雨宿りをしている。

スコール
[昨日、自転車に乗っているときに降られなくてよかった]

雨が降ったりして、渋滞に巻き込まれるのではないかと心配したけれど、順調に3時間半ほどでクアラルンプールのTBSバスターミナルに到着。

そのまま空港行のバスに乗り継いで、さらに1時間。
空港へは3時少し前に到着。

バス発着所にはコンビニがあり、またまた空腹ではないけれど、マレーシアのカップラーメンを食べてみることにした。
コンビニのカップラーメン売り場では、最近のタイと同様に韓国製のカップラーメンがかなり大きな顔をし始めている。
日清カップヌードルもあるが、タイと同様にローカライズされすぎていて、日本のカップ麺との印象が薄い。
日本では見たことのないような、しかしなんとなく日本風でバラエティー豊富なのは「出前一丁」なのだが、日本製ではなく香港製。
もうすこし日本勢には頑張ってほしいところだ。

そんな中で、マレーシアのブランドとしては"Sedaap"と言うブランドと、これはマレーシアのブランドとは呼べないかもしれないが、"Maggi"が幅を利かせている。
私が手にしたのは、"Sedaap"のバクソ・フレーバー。
バクソはバリ島でもよく見かけた、肉団子入りのスープヌードルで、マレー、インドネシアでは一般的なフレーバーのようだ。
コンビニの店舗内にはイートインのスペースがあり、お湯も用意されている。
レジで代金の3.50リンギットを払ったが、箸もフォークももらえなかったけれど、カップ緬の蓋を開けたらば、プラスチックのフォークが入っていた。
これはタイのカップ麺と同じで、日本でもカップ麺の販売開始当時はフォークが内装されていた記憶があるが、日本のカップ麺からフォークが消えたのはいつごろからだろう。

マレーシアのカップ麺
[このカップ麺ひとつと五個入り袋麺のパックがほぼ同じ金額とは、ずいぶんと割高]

マレーシアのカップ麺、バクソは、カップヌードルの「謎肉」風と刻みネギが少し入っているだけで、具の量は日本のカップ麺にははるかに及ばず、タイのカップ麺といい勝負で、味の方は、ニンニク油がきつくて、私としてはちょっと残念だった。

バクソフレーバー
[出来上がったカップバクソヌードル]

エアアジアのチェックインカウンターで搭乗券を受け取り、2度の手荷物検査や出国審査などを受けながら、遠い搭乗ゲートまで延々と歩く。
帰りの飛行機も来る時と同じように満席。
座席は3人掛けの真ん中で、右の窓側はインドネシア人の若者、左は中国系マレーシア人のアラフォー女性。
バンコクまで狭いシートで2時間の我慢。
当然ながら機内サービスは何もないが、狭い通路では赤いタイトなスーツの客室乗務員がひっきりなしに、スナックや免税品などを売り歩いていた。

日暮れのドンムアン空港に到着。
懸念されたイミグレーションの混雑もなく抜けることができた。

短い旅行だったけど、なかなか充実していて楽しかった。

バトパハ河
[さらば、バトパハ]

おわり。

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