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札幌旅行 (後編)
9月11日 (月)
札幌での3日目の朝も前日と同様に大浴場での朝風呂から始める。
今日の予定は、定山渓温泉へ行くだけ。
定山渓温泉へ行くバスもホテルの無料送迎バスなので面倒はない。
そのバスの出発時間は午後2時で、ユースホステルは朝10時までにチェックアウトしなくてはならない。

朝食は昨日買ったパックの白米と納豆。
朝ごはんに納豆はタイでも良く食べているけど、タイで食べている納豆は日本で買ったものを冷凍庫に保管している冷凍納豆。
やっぱり冷凍していない納豆は美味しい。
でも、おかずは納豆だけ。
インスタントの味噌汁でも持っていればよかった。

朝9時半にはチェックアウトを済ませる。
どこへ行くというあてはないけれど、札幌の中心部へ向かって歩いて行く。
今日は月曜日なので銀行がオープンしている。
タイの銀行からお金を降ろしてタイバーツに換金し持ってきている。
これを日本の銀行口座へ入れたい。
持参した金額は大した金額ではない。
前回ロンドンでスリに遭ってしまって、手持ちの現金が目減りしてしまっていた。
タイと違って日本は都市銀行であっても銀行が至る所にあるという訳ではないのが不便。
タイはスーパーやコンビニにもATMがあって、手数料を取られることなしでお金を引き出せる。
それが日本では大都会の札幌でも大通りまで行かないと都市銀行の支店がない。
またスリに遭ったら困るので、さっさと銀行にお金を入れてしまいたいので、ユースを出てまずは銀行のある大通りを目指す。

テレビ塔のある大通り公園まで歩くこと30分。
キャリーバッグはユースホステルに預けてきたので身軽。
これも前回のロンドンでの反省し学んだこと。
キャリーバックを転がしてスマホの地図など見ながら歩くのは、スリに狙われやすい。
昨日は天気が良かったけれど、今日は少し雲が多め。
大通公園にアジアからの観光客がやたらと多い。

大通り公園
[本日の天候は曇り]

札幌のシンボルみたいになっている時計台が見えてくる。
以前は時計塔の周りに観光馬車がいたけれど、観光馬車の姿が消えている。
9月になってシーズンが終わったから消えたのか、それとも交通量の多いアスファルトの道で重い馬車を引かせるなど動物虐待として突き上げられたのだろうか。
どっちかわからないけど、馬車は消えても観光客はたくさん時計台の周りに群れている。

時計台
[札幌のシンボル、日本三大かっかりの一つでもあるそうな]

そんな時計台とは道を挟んだ反対側に"CACAOCAT"という洒落たチョコレート屋があった。
ショーウィンドウから覗くと、チョコレートのパッケージに描かれたキャラクターは黒猫たち。
思わず店の中に入ってみたくなってしまったが、買う気もないのに立ち入るのも迷惑だろうから、ガラス窓越しに写真に収めた。

日本はネコをキャラクターに起用していることが多いけれど、街を歩いていても本物のネコと出会うことがとても少ないように思う。
札幌に来て3日目だけどまだ一匹も出会っていない。
ヨーロッパでもネコをあんまり見なかったけど、一匹も見かけないなんてことはなかった。
日本はもネコにとって住みにくい土地なのかもしれない。

COCOACAT
[日本はネコを商用利用し過ぎだなな]

銀行での入金手続きは簡単に終了。
通帳に入金金額がちゃんと記載されている。
オフィス街の中を進みポプラ並木の先に旧北海道庁の赤レンガの建物が見えてきた。
観光名所になっており、内部は北海道の資料館になっているので、時間もあるから行ってみる。
しかし、どうもなんかおかしい。
近づけば近づくほどなんかヘン。

ポプラ並木と旧道庁
[旧道庁の赤レンガとポプラ並木]

そして敷地内に入って初めて納得する。
赤レンガの建物だと思っていたのは、工事用のシートに描かれた絵だった。
建物は現在回収み工事かなんかが行われており、その周りを覆うシートに赤レンガの建物の実物大の巨大な絵が描かれていただけであった。
愛想のないブルーシートで覆ってしまったら観光客をがっかりさせてしまうだろうけど、こうして絵でも描かれていれば、遠目にはわからない。
観光記念のスナップ写真ならたぶん見分けがつかないんじゃないだろうか。

巨大絵画
[絵にかいた餅ならぬ、絵に描いた旧道庁]

さて、定山渓温泉へのシャトルバスの乗り場がどこなのかわかってないことに気が付いた。
今晩泊まる定山渓ビューホテルへは何度か泊まっており、そのたびにシャトルバスのお世話になってきていた。
しかし、以前の乗車場所ではなくなったようだ。
以前のホテルはカラカミ観光という道内有数の観光ホテル会社だったが、どうも定山渓ビューホテルの経営が変わったようで、札幌駅団体バス乗降場と案内された。
念のためその団体バス乗降場がどこなのか、事前に調べておくことにする。

私の記憶では札幌駅の正面に大きなバスターミナルがあってその一角に団体用のバス乗降場があったと思っていた。
しかし、実際に札幌駅前に来てみると様子がだいぶ違う。

バスターミナルなんて見当たらず、デパートなど大きな建物がある。また家電量販店の大きな建物もあり、その下がバスターミナルみたいになっているよ江なんだけど、その家電量販店はすでに閉店しており、建物も改装するのか取り壊しをするのか、立ち入り禁止になっている。
ここは私の知っている札幌駅ではないみたいだ。

駅の中に入って、ネットで調べてみると団体バスの乗降場は札幌駅の北口になっているらしい。
駅の通路をたどって北口へ出る。
南側と比べると北口と言うより「裏口」と言った感じで、あんまり華やいだ感じがしない。
団体バスの乗降場も、なかとなく仮設で間に合わせみたいな感じになっている。
札幌の街中は大型観光バス、つまり団体客を乗せたバスがたくさん行きかっているのに比較して、駅の団体バス乗降場が寂しいということは、団体客にとって札幌駅はあんまり重要ではないのかもしれない。
私の記憶の中にあった札幌駅は、まだ青函連絡船を使って北海道へ渡るのが一般的だったころのことで、北海道旅行とは鉄道旅行だった。

バス乗り場も確認できて、これで一安心。
ついでなので、明日の空港行きバス乗り場も確認しておく。
札幌駅から空港へ行くバスは、南口側からの出発だけれど、バスターミナルではなく、駅前の通り、読売新聞社前の路上のバス停からだった。
待合室もなければ、ベンチや雨や日差しを避ける屋根もないバス停だった。

時刻は11時半となり、昼食も食べ、ユースに荷物を取りに戻らなくてはならない。
荷物をと回収してから昼食だと、ランチタイムで混雑する食堂にキャリーバッグを持ち込むことになり、迷惑となるだろう。
先に昼食を食べておくのが良さそうだ。

また大通り公園に差し掛かると何かのイベントが開催されており道内各地からの食の祭典みたいなことをやっている。
テントが張られ、露店が並んでいる。
ここ大通公園はいつ来てもこんなイベントをやっているようだ。
美味しそうな匂いが漂っているけど、私の金銭感覚からすると高くて食べられない。

大通公園のイベント
[大通公園のイベント、食べ物関係は観光客をひきつける]

そのまま素通りして狸小路に出る。
目に入ったのはドン・キホーテ。
そういえば、一昨日ここで買った特売品のカップ麺が旨かった。
それをまた買って今日のランチにするというのも悪くない。
このドン・キホーテの食品売り場は地下2階。
早速下りて行ってカップ麺売り場へ直行するが、一昨日買った「麺づくり」シリーズの味噌味は売り切れたのか、並んでいなかった。
その代わり「担々麺」が置かれていた。
値段はおんなじで100円しない。
まさに私の理想とするワンコイン・ランチ。

ユースホステルへ戻ったところでキャリーバッグを受け取り、カップ麺にお湯を注いで昼食とする。
一昨日の味噌ラーメンと比べるとフリーズドライの野菜の量が少ない。
しかし、出来上がりは十分に満足できるものだった。
前回は麺の戻りが今一つだったので、今回はお湯を入れて蓋を開けるまで少し長めに時間を取ったのも良かった。
ノンフライの麺は美味しいと思う。
タイのカップ麺にはノンフライがないのはなぜだろう。
スープも胡麻がイイ味出していた。
担々麺には追加の唐辛子を大量投入した。
バンコクのラウンジで詰めてもらった唐辛子、大変重宝している。

札幌国際ユースホステル
[二晩お世話になった札幌国際ユースホステル、とても快適だった]

ユースホステルを午後1時に出発。
市内との間のもう通いなれた道を歩く。
札幌駅北口の団体バス乗降場に着いた時にはもうホテルへのバスが到着して、お客を乗せていた。
ほぼ満席の盛況。
学生さんらしいグループもいるし年配者もいる。
私の前の席は台湾からの夫婦連れのようだ。
天気はどんよりと曇っていて、ときどき小雨もぱらつく。

定山渓ビューホテルに到着して、最初に温泉に入るか周辺の散策にするか迷った。
このホテルには本館の大浴場と、新館の展望大浴場がある。
本館の大浴場は時間帯によって男女が入れ替わるシステム。
新館の展望浴場には露天風呂があるけど、こちらは時間帯によって男女が交代で利用できるシステム。
つまり、時間を選べうまく選べば本館の大浴場2か所と、新館の展望浴場で露天開放の3か所での入浴が可能になるわけ。
これから明日のチェックアウトまで、3回の入浴をどのタイミングで行うのが効率よいか考えたけれど、温泉は滞在中に何度でも入れるけれど、周辺の散策をするのに日没は待ってくれない。
ということで、まずは周辺の散策から始めることにする。
なお、このホテルには巨大な温泉プールがあり、それが名物となっているようだけど、ここに入る予定はない。
プールで泳ぐのは好きだけど、屋内の温水プールはなんか入りたいと思わない。
それに一人でお遊びプールで何をしたらイイのかわからない。

定山渓ビュー本館の部屋
[部屋は一人用にはもったいないくらい広い]


周辺の散策では、定山渓の裏にあるダムでできたさっぽろ湖へ行くことにした。
このダム湖のほとりには道があり、そのまま進むと小樽方面へ抜けられる。
さっぽろ湖は紅葉の頃が美しいらしいけれど、今年はまだ紅葉は見られない。
あと1か月くらいしないとダメだろう。
湖のほとりまでのドライブウェイも定山渓からあるけれど、車の道は大まわりで途中にトンネルもある。
自動車が走っているトンネルを徒歩でくぐるのは気持ち悪い。
ドライブウェイ以外にダム湖の上へあがる方法として、ダムを登ってしまうという方法もあると考え、ダムに向かって歩き始める。
ダムの手前までは以前にも歩いたことがある。
渓流に沿ってダム関係の人や車両が行き来する道がまっすぐついていた。

ダムへの道は人通りがないのは北海道だから当然としても、車も全く走って来ない。
それでも道幅は広く、アスファルトでしっかり舗装されている。
両脇は熊笹が生い茂り、木々には白樺も混じる。
昨日の藻岩山の登山道も良かったけれど、靴底の薄い私の靴で歩くにはこうした道の方が快適。

渓流は所々で小さな滝を作っている。
谷の幅は狭く、両壁から木々の枝が伸びて差し掛かっている。
これで紅葉していたら「目の覚めるような」と形容したくなる景観になるかもしれないけど、葉が緑でも十分に美しく、新鮮な感じがする。

渓流
[やっぱり日本の自然は美しい]

やがてダムの真下に出る。
放水口から水が噴き出して、周囲には雨が降っているかのように飛沫が飛んでいる。
飛沫が気化熱を奪うからか、近くへ行くとエアコンが効いているかのようにひんやりする。
そんな飛沫が降り注ぐ中を橋を渡って先へ進む。

放水口
[飛沫がすごい]

ダムの壁面には「ダム内見学通廊」と言うものがあった。
自由に参観できる施設のようで、お金もかからないようだから覗いてみる。
人が並んで歩けるくらいのトンネルになっており、壁にパネルが張り出されてダムの説明などがされてある。
ずっと奥まで行けて、あわよくばダムの上まで出られるのではないかと期待したけれど、50メートルと歩かないうちにトンネルはカギのかかったドアで閉じられていて、先へ進めなくなってしまっている。
そのドアの横に温度計があり、気温は14℃を示している。
確かにダムの外よりずっと涼しい。
湿度は60%ほどで思っていたほど湿度が高くない。
ダムの中は水を貯めている施設だからジトジトしているかと思っていたけど、案外快適な環境のようだ。

ダムの内部
[ダムの内部はやっぱりコンクリートだらけ]

ダムの袂に登山道が付いていた。
登り口に看板があり小天狗岳と言う標高765メートルの山へ登れるらしい。
しかし、看板には午後2時半以降の登山は禁止と書かれている。
登り1時間半、下り50分で、この登山口のあるダム施設自体が夕方5時に閉鎖されてしまうので、時間を逆算していくと、2時半以降に登り始めると、5時の閉門に間に合わなくなるということらしい。
なお、登山道とは別にダムの上へ登る小径もあったので、そちらを登り始める。

5分ほどでダムの上に到着。
他に観光客もおらず、ドライブウェイもほとんど車がやって来ない。
ダム湖の方も静寂で、湖面も周囲の山影を映しているだけ。
湖畔に沿ってドライブウェイが付いているのが見える。

ダムの上
[ダム]

ダムの下側はさっきの放水口から水が噴き出しているのが見える。
谷を越えた奥の方に温泉街のビル旅館が並んでいるのが見える。
聞こえてくる音は放水口からの音が周囲にこだまして響いてくるものだけ。

温泉街側
[緑が深い]

ホテルへチェックインした際に夕食は5時半からだと言われた。
バイキング式で、団体客が多いから早く行って食べた方が良いとも言われた。
しかし、ホテルの案内を読むと夕食の終了時間は夜9時。
特に時間制限はないらしい。
団体客が多くても、私一人くらいどこにでも紛れ込んで席に着けるだろう。
なんなら相席だってかまわない。

夕食前に本館の大浴場へ行って入浴。
宿泊客以外の日帰り客も多いようで、温泉プールで遊んだ小さな子供連れの親子も多く見かける。
ここの大浴場、お湯の温度は少しぬるめ。
浴槽はたくさんあり、大きいのだけれど、湯温はだいたいどれも一緒。
私はあまり長湯は最近できなくなってきているけど、熱い風呂は好きなので、できれば湯温の違う浴槽を用意しておいて欲しいと思う。
また、打たせ湯など使えない施設もあったりする。
メンテナンスにお金をなかなか回せないでいるのかもしれない。

入浴後、昨日味を覚えて気に入ったハイサワーを冷蔵庫から取り出して飲む。
ここのホテルの冷蔵庫には飲料水しかもともと入っていないが、これは私が昼前にドン・キホーテで買っておいたもの。
風呂上りのサワーは旨い。
60年近く生きてきて、今頃気づくとは遅すぎだ。

6時半過ぎに夕食会場へ。
言われていた通り団体客で満員だけど、私はほとんど待つことなくテーブルへ案内してもらえた。
相席ではなかった。
バイキングなので様々なものがあるけれど、取り立てて美味しいものはなかった。
行列ができているだろうと思った寿司コーナーも、ほとんど並んでいない。
寿司の小皿にはマグロやイカなど3貫が乗っているだけで、薄切りの冷凍もの。
昨日の寿司弁当よりかなり劣る。
比較的行列の長かったのは天ぷらで、私も並んでみる。
みなさん山盛り天ぷらを皿に盛っている。
しかし、これも材料は大したことがない。
エビ天のエビは甘海老みたいに細いエビだった。
こんなに細いエビならかき揚げにしてほしいくらい。
いや、本当に甘海老の天ぷらだったのかもしれない。

また、次に行列の長いのは海鮮丼コーナー。
ここは、細かくぶつ切りにしたお刺身とか、甘海老とかを好きなだけご飯に載せられるシステムになっている。
そうして、見てみるとみなさんイクラばかりを下のご飯が見えなくなるくらい載せている。
私はイクラなど好きではないので、見ているだけだったけれど、イクラそのものの鮮度はあまり高そうに見えなかった。

このホテルに来たのは4年ぶりか5年ぶり。
経営者が変わったことはすでに書いたけど、従業員もずいぶんと変った。
別に個々の従業員と面識があるわけではなく、従業員の国籍が変わったということである。
以前の従業員は中国人と韓国人が多かった。
名札も、李さん、金さん、周さんなどばかりだったが、そうした中国系、韓国系の従業員は目立たなくなり、変わって南アジア系の従業員が多くを占めている。
バングラデシュ、インド、スリランカ、ミャンマーあたりだろうか。
客層は依然と同じく、タ湾や中国からの個人観光客、韓国からの団体客が半分以上を占めているようだ。

南インドからのスタッフがいるからか、バイキングのメニューの中にもサモサなどが入っていたりする。
そんな中にバングラデシュのキーマカレーと言うのがあった。
バングラデシュには言ったことがないし、バングラデシュ料理なんかも食べたことがない。
珍しいので食べてみることにする。
しかし、なんかピントのぼけた味で、あんまり美味しくない。
第一ちっとも辛くない。
ご飯も日本米ということもあり、インディカ米ではないのも原因かもしれない。
唐辛子を振りかければ少しはパンチが効いて美味しくなるかもしれないが、唐辛子は部屋に置いてきてしまっていた。
バングラデシュからのスタッフに聞いてみたいと思った。
「あなたの国の料理の味と、このキーマカレーはおんなじですか?」

それでも、バイキングの種類はたくさんあるので、少しずつ味見していたら満腹になって苦しくなってきた。
部屋に戻ったら、急に疲れも出てきた、。
夕食後に新館の展望浴場へ行こうと思っていたけどやめた。
温泉街のはずれにある公園でイルミネーションの点灯があると聞いていたけど、行くのをやめた。
そして、気が付いたら午前2時。
部屋の電気を点けたままで、ベッドの上で眠り込んでいた。

<hr>

9月12日 (火)

さて。今回の旅行も最終日。
昨晩は何時に寝たのかよくわからないけど、たぶん9時前には寝ていたはず。
夜中にいったん目を覚ましたけど、その後また眠り込み、次に目を覚ました時には朝になっていた。
それでも時刻は6時半を回っている。
良く寝たもんだ。
今朝も朝風呂から始める。
本館下の大浴場。
昨夕とは男湯と女湯が入れ替わっている。
どっちが良いかは比較できないが、昨日の風呂場は比較的明るく感じたのはガラス窓があったからだろう。
それに比べて、今朝の浴場はなんとなく暗い。
その代わり浴場内に彫像などが配置されていたりする。
趣味の問題かと思うけど、私の趣味ではない。
しかし、露天風呂は今朝の方が趣がある。
石の階段を下りて行ったところにあり広くはないけど、岩風呂と言った感じで良い。

風呂から上がって朝食へ向かう。
団体観光客はたぶんもっと早い時間に朝食を終えていたのだと思われ、混雑は大したことはなかった。
それでもまだ韓国人のグループがいくつものテーブルで食事の最中だった。
昨晩の夕食と比較して、今朝の朝食は悪くない。
薄っぺらだけど塩鮭があり、煮物があり、肉じゃがもある。
納豆やイカの塩辛、どれもご飯が進みそう。
海鮮丼もやはりあって、私もイクラと刺身のブツ切りと小柱を入れて作ってみる。
ご飯は酢飯ではなく、普通の白いご飯だった。
韓国人の団体が多いからキムチでもあるだろうかと見回したけれど見つけられなかった。
この海鮮丼は韓国人客に好評なのか、斜め前の韓国人グループはみんな盛大に食べている。

朝食
[いかにも団体旅館の朝食と言った感じだけど嫌いじゃない]

カレーもあった。
朝カレーも好きなので、ご飯茶碗にかけて食べてみたけれど、残念ながらカレーの風味があんまりなく、ちっとも辛くなく失敗だった。
ここの従業員はエスニックの人たちが多いのだから、エスニックメニューを充実させたコーナーでも作ったらイイのにと思う。
それにビーガン・メニューも用意すべきだと思う。
韓国や中国からの団体客だけでは、いまのご時世そういつまでも潤わないと思う。
もっと多国籍からのインバウンドを狙うべき時期に来ていると思う。
せっかく南アジア圏からのスタッフを抱えているのだから、エスニックやビーガンはお得意だと思うけど。

朝食会場
[朝食会場は大きな窓でガヤガヤとうるさい団体客の声に耳をふさげば、さわやか]

朝食後に浴衣のままで散歩に出る。
昨晩出向かなかったイルミネーションをやっている公園でカッパたちに挨拶してくる。
火曜日の朝ということで、公園内にほとんど人影がない。
台湾からの観光客が一組写真を撮りあっているだけだった。
公園の奥の赤い吊り橋を渡り、対岸の斜面を登って、小学校脇から国道に出る。
国道沿いの大型旅館では観光バスの出発ラッシュらしく、仲居さんはじめ旅館の従業員たちが並んでバスを見送っている。
どのバスも乗客は日本人ではないようだ。

浴衣で散歩
[かっぱ]

9時に定山渓温泉街の散策からホテルへ戻り、大急ぎで今度は新館の展望浴場へ向かう。
帰りのシャトルバスは09:45集合となっているから慌ただしい。
大浴場には数人しか入浴客はいなかった。
やはり湯温はぬるめだけれど、光が良く入り、大きなガラス窓から周囲の山並みも眺められて気分が良い。
裸のまま螺旋階段を登ったところに展望露天風呂。
本館の露天風呂は岩風呂だけれど、ここはそっけない四角いコンクリート。
屋上に浴場を作っただけと言った感じ。もう少し演出があった方がイイのになと思う。
この露天風呂も湯温はぬるめで、しかも雨まで降りだしてきた。
夜に星空でも見上げながらの入浴ならもっと風情があったかも。

急いでチェックアウトをしてホテル前のバスに乗り込む。
しかし、なかなか出発しない。
バスの予約をしている人があと二組やって来ていないという。
その人たちを10時5分まで待つようにホテルから言われていると運転手は説明した。
雨が降っている。
私は札幌駅から11時のバスで空港へ向かうのであんまり遅くなってほしくない。
結局10時10分までバスは他の乗客を乗せたまま待機していたけれど、結局待ち人来ず。

運転手は雨で道が渋滞しているから旧道で行きますと言って、山沿いの細い道を札幌へ向かって走った。
途中、一昨日アジフライがあるかと立ち寄った吉野家の交差点でバスは国道を越え、ミュンヘン橋で豊平川を渡った。
雨の降りは激しくなり、スコールのようになっている。

雨
[吉野家前の交差点では前が見えないほどの雨になった]

札幌駅に到着したらもう11時を過ぎていた。
団体バス乗降場から雨に濡れながら、駅の連絡通路へ入る。
駅の中のアナウンスが大雨のため、電車が遅れたり、不通になっている区間があると伝えている。
南口へ回っても雨は降り続いていて、空港行きのバス停には屋根もない。
折りたたみ傘は持ってきているけどキャリーバッグの中。
こんな雨の中でバッグを開けたくないけど、雨にも濡れたくない。
読売新聞ビルのわずかな軒下に立ってバスを待つ。
バスも雨でスケジュールが乱れているのかなかなかやってこない。

札幌駅前のバス停
[札幌駅前のバス停で雨に打たれる]

空港についてチェックインを済ませてラウンジへ向かう。
ここには中華航空専用のラウンジがなくてロイヤルという共用ラウンジ。
以前もここを利用したことがあると思ったのだが、内部が随分としゃれた作りになり、ゆったりとしている。
改装でもしたのだろうか、それとも前回とは別のラウンジなんだろうか?
しかし、私が楽しみにしている飲食物はメニューが少ない。
もう午後だというのに朝食のようなメニューが並んでいる。
オムレツにウィンナーソーセージ。

午後だけど朝食風メニュー
[どう見ても朝食用だね]

ケチャップなどはあるけれど醤油が置かれていない、
醤油がほしい旨をスタッフに伝えるが置いていないとのこと。
調理場には醤油ぐらいあるだろうと思ったが、ここにあるものは出来合いのものばかりで、調理そのものをここではしていないのかもしれない。
以前も飲食物はおにぎりとか、柿の種とかだったから、オムレツでも進化したといえるかもしれない。
それと、札幌名物のスープカレーがあった。
実は名前は聞いていたけど、今まで食べたことがなかった。
どうやって食べるのかスタッフに教えてもらう。
ご飯にかけて食べてもいいし、別々に食べてもいいとのことであったが、そのスタッフは別々に食べるのが好みだと言っていたので別々に食べることにした。
これが本式のスープカレーなのかは知らないけれど、オクラ、ジャガイモ、カボチャやニンジンなどの温野菜に、カレー風味のスープをかけるというもので、ご飯は別に茶碗でいただく。
カレーのスープはあんまり辛くなかったけれど、スパイスの香りが立ち上って悪くない。
温野菜ばかり先に食べてしまって、具なしのスープとご飯だけが残った。
このご飯にカレースープをかけていただいたら、これがうまかった。
カレーライスの概念ではなく、これはカレー風味のお茶漬けである。

スープカレー
[これがスープカレー]

ほかにも味噌ラーメンがあった。
セルフサービスで茹で麺にチャーシューなどの具をのせてスープをかけるだけ。
これもいただくことにしたが、味噌ラーメンには七味唐辛子が欲しいところ。
七味唐辛子が欲しいといったのだけれども、やはりこれも置いていないとのこと。
ここを利用する人たちからの要望はないのだろうか?

ここのスタッフにも日本人以外のスタッフが二人いて、一人は中国人、もう一人はインドネシア人かなと思っていたけど、話しかけてみたらミャンマーからだそうだ。
以前は外国人といったら中国人ばかりだったけど、この何年かでだいぶ変わったようだ。

最後にカップに味噌汁をいただく。
これはカップコーヒーのサービスベンダーみたいな機械でのセルフサービス。
味噌汁以外にコーンスープなんかもある。
ここで味噌汁をカップに注いでいたら搭乗案内となり、味噌汁を手に機内へ乗り込む。
滑走路へ向かって飛行機が動き出したら、滑走路をキツネが横切っていくのが見えた。
雨はもう上がっているようだ。

味噌汁
[離陸前にウエルカムミソスープ]


機内では「土を喰らう十二カ月」という映画を見た。
感動的な映画というわけではないけれど、水上勉の生き方にはあこがれてしまう。
あんななんでも自給自足での生活など私には無理だろう。
たぶん、三か月を待たずにギブアップするだろう。
映画で見る分には、あこがれるなぁなんて感じてしまう。
なお、主人公を演じていたのが沢田研二で驚いてしまった。
あのジュリーがこんな老け役がはまってしまうとは、知らないうちに年月はとんでもなく大量に流れていたようだ。
相手役の松たか子もオールドミス役がはまっていたけど、こんなもんかくらいにしか感じなかった。

土を喰らう十二か月
[あのジュリーがねぇ]

台北で乗り継ぎ、台北のラウンジでサラダとシャンパン、そして広島カキを使ったカキフライをいただく。
待ち時間が4時間ほど、はじめは誰もいなかったけど、夜遅くなって来たらラウンジ利用者がぐっと増えてきた。
この人たちはどうやってマイルを貯めているのだろうか?
私のような最低価格のエコノミーでなく、ビジネスクラスでヨーロッパやアメリカを往復してたら、年に2回くらい往復してもメンバーに慣れてしまうんだろう。
つまり、私とは住む世界が違うけど、おんなじラウンジで飛行機を待っている。
バンコクには午前2時前に到着。



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