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「麗しのサブリナ」中国/韓国旅行・・青島編
7月16日 土曜日

昨年から毎月のように遊びまわっている。
今回は昔、東京と釧路を結んでいた近海郵船のフェリーに乗ることが目的。
この航路にはサブリナとブルーゼファーと言う素晴らしい船が就航していた。何度か利用したことがある。
夏にラビットスクーターをこのフェリーに載せて北海道を走り回ったこともあるし、真冬の道東めぐりのツアーに母を含めた家族三世代で参加した時もこの航路だった。
その船が現在は韓国と中国を結ぶ国際航路に就航していることを最近知った。
乗ってみたくなった。
中国へ行くことにした。

留守番ネコ
[今回もネコは留守番です]

日付が変わった深夜午前零時過ぎ、スワナプーム空港の山東航空のチェックインカウンターに並ぶ。
団体客がやたらと多い。
99%が中国人のようだ。
彼らはチェックインカウンターに並ぶというより「群れてる」と言った感じだ。
床に座り込んでいる人も多いし、子供ははしゃぎまわるし、荷物は段ボール箱中心に、とにかく多い。
声も大きい。
スマホをいじっている人も多い。
チェックインは遅々としてなかなか進まない。
私の順番にたどり着くまで1時間もかかった。
この間ほとんどカルチャショック状態だった。

山東航空カウンター
[こんな感じで1時間も並んだんです]

搭乗手続きで「中国のビザがない」とケチが付いた。
日本人は中国へ行くのにビザは不要だと説明したら、「中国出国のための航空券を見せろ」と言う。
そんなものあるわけない。
今回の目的は中国から韓国へ船に乗ることなんだから。
ハングルで書かれた仁川行き予約書類を見せたが係員はチンプンカンプン、、、予約内容を説明したが、とにかく航空券が必要と言い張られて埒が明かない。
この山東航空には片道利用の日本人は乗ったことがないのだろうか?
タイ航空のスタッフに応援を求めて、ようやく日本人にはビザも出国用航空券も必要ないことを説明してもらう。

手荷物検査場も中国人とインド人ばかり、並んでいると後ろからグイグイと押される。
これから中国人が12億人も住んでいる土地へ乗り込むのかと思うと、なんだかゲンナリとして来てしまう。
空港内のラウンジのソファーに座った時には、どっと疲れが出てきてしまった。

夜食に飲茶
[ラウンジでは夜食に飲茶をいただく]

午前2時50分、定刻に山東航空SC4090便青島行きはゲートを離れた。
機内はやはり中国人だらけ、そして満席。
チェックインの時に極力前方の通路席を希望して、5Cと言う番号の搭乗券をもらった。
随分と若い番号なので、これはエコノミーの最前列かと期待していたが、3列目であった。
機材は新しいが、やっぱり席は狭い。
隣の席は幸いにして空席だったのは助かった。

離陸して水平飛行に移ってからも客室内の照明は暗いまま。
スチュワーデスの行き来もない。
機内サービスも一向に始める気配はない。
これは「寝てろ」と言うことなのだろうけど、初めての山東航空ではどんな機内サービスがあるのかと思うと寝られるものではない。

アパート上空
[離陸して大きく旋回したらアパートの上空に差しかかっていた この下にネコがいるんだよね]

それから2時間。
ようやく照明がともり、機内サービスが始まった。
朝食が配られる。
「サンドウィッチかホットドック」と言う。
ホットドックにしたが、熱くない。
それにホットドックなんてものではなくて、ただのソーセージパンだった。
ビールやワインなどはもともとなさそうでカートにも積まれていない。
朝食用のボックスにはヨーグルトのパックが入っていたが、スプーンが入っていない。
どうやって食べるのか悩んでしまった。

山東航空の機内食
[なんとこれが国際線の機内食とは、LCCでもないのに恐れ入りました]

朝食後はスクリーンでピデオ上映。
しかし、ヘッドセットやイヤホンが配られるわけではなく、客室のスピーカから音声が流れてくる。
まるでタイの長距離バスでのビデオ上映のようだ。
ただうるさいだけ。
他の客の中にはカップ麺を持ち込んでお湯を注いでもらっている人もいる。

機内でビデオ上映 エエメイワク
[機内でビデオ上映 エエメイワク ]

着陸態勢に入り、青島の街がぼんやりと見えてきた。
曇っているというより、霞んでいる。
高層アパート群の林立が見え、赤錆びだらけの巨大な工場が見えたら着陸。

霞んでる
[まもなく青島へ着陸、窓の外の景色が霞んでる]

中国の入国審査場も、外国人が全然乗っていないので並ぶ必要もなく、スムース。
荷物もすぐにターンテーブルから出てきた。

中国の時間で朝9時過ぎに空港ターミナルの外へ出た。
ここから市バス305番で市内へ向かうつもり。
しかし、バス停の場所がよくわからない。
とにかく、車が走っている方向へと歩き、バス停らしきところを発見。
確かにバスが走ってきては停車し、乗客の乗り降りをさせているからバス停のようなのだが、305番も来るかははっきりしない。
急ぐわけではないのでベンチに座って気長に待つことにした。
飛行機の預けタグをカバンに付けたままの男性に「305番バスのバス停はここか?」と中国語で尋ねられた。
そんなこと、私の方が質問したいことで、私も305番バスを待っているが、確かにここから乗れるかはわからないので、「よくわからない」と答えた。

305番は来た。
運転手に聞いたら市内へ行くらしい。
バスのシートはクッションのないプラスチック製で硬い。
それでも座席にありつけただけでも良かった。途中から満員となり、立っている人もギュウギュウ詰めになっている。
そんな中でも肉まんを食べている人がいる。

305番バスの車内
[空港から乗ったばかりの時はこのくらい空いていた]

バスは飛行機の窓から見た錆びだらけの巨大な工場群を抜け、アパート群を抜け、田舎からだんだんと都会へと入っていった。
バスの車窓から見ていると街路樹はプラタナスが多いようだ。
市街地に入るとトロリーバスも走っている。

中山路と言う旧市街でバスを降りる。
ここまで1時間半もかかった。
旧市街の中の繁華街なのだが、旧租界地のような雰囲気が漂っており、そして路地の細い道にもプラタナスの並木があったりして、なかなか情緒がある。
そして一昔前の中国の雰囲気も漂っている。
水餃子の店、ビールを飲ませる店など、気取ったりしゃれた店なんかではない庶民の店ばかりが路地に続いている。この雰囲気がいい。
12億の中国人の群れに入ることで憂鬱を感じていたが、どうやら青島の旧市街は私好みの街のようだ。
今夜の宿までは歩いてもすぐの距離だった。
事前にネットで予約していたが、「賓館」と書かれた安宿もたくさんある。
そうした宿は中国人専用で、外国人は泊まれないと聞いていたが、こうしたところに泊まれたら滞在費も安くつきそうだ。

旧市街 中山路で下車したところ
[バスを降りて宿へ向かう時の風景]

で、私の宿はペンションのような小さな宿で、中年夫婦が経営しているようだ。
この二人も人当たりが良い。
まだ午前中であったがすぐに部屋へ通してもらえた。
狭い部屋で窓もないのだが、まぁ、こんなもんだろう。
229元の宿泊料に保証金が100元ついて329元を払う。
保証金はチェックアウトの際に返してもらえるそうだ。
WiFiも自由に使える。
早速友人へLINEを送ろうとするが、グルグル回って送信できない。
LINE相手から着信通知は届くのだが、開いて内容を確認することができない。Google Mailもダメだった。
ネット接続はスピードも十分に出ているし、ネットで原因を調べようとしたが、Google検索も「ページを開けません」になってしまう。しかたなく、Yohooで検索したら中国ではLINEもGoogleもフェースブックも利用できないらしい。
こんな経験は初めてである。
中国の人たちはタイ人同様にやたらとスマホをいじくっている人が多いが、LINEとか使えないなんて驚きである。
でも、Skypeは使えた。
Skypeを使ってバンコクに残してきたネコとビデオトーク。
もっとも、会話なんて成立せず、専らSkypeを遠隔監視のビデオみたいに使っている。
ネコは私のベッドを占有して寝ていた。

青島のペンション風旅館
[泊まったのはこんな感じの宿屋 周囲のシックな雰囲気には似合わない]

観光案内図
[宿の壁に書かれた観光案内地図]

少し休んでから外に出る。
プラタナスの街路樹が素晴らしい。
生ビールのアルミ樽を道端積み上げてるビール屋があちこちにある。
さすが、青島はビールの本場だけのことはある。
飲みたいけど、今飲んで酔ってしまったら、眠くなってせっかくの街歩きができなくなってしまいそうだ。

街角の生ビール屋
[街角にはこんな感じの生ビール屋があちこちにあります]

丘に登ると石積みの古い気象観測所があり、周囲には遊歩道が整備されている。
気温は30度くらいあるのだろうが、湿度が低いのか木陰を歩くと暑さをそれほど感じず、気持ちがいい。
中国は大気汚染が深刻だと聞いていたが、ここ青島では空気の悪さなど感じない。

気象観測所
[気象観測所は一般開放されていないのか見学できそうになかった]

観海路と言うあたりも昔の外国人居留地だったところ見たいで、古いヨーロッパ風の低層アパートや住宅がそのまま残されている。
そして、そこには中国の人民が住んで、生活空間としている。
しかも、ゴチャゴチャと雑多な空間ではなく、落ち着きがあり、文化水準の高さを感じさせるような生活空間である。

丘の上から旧市街を眺める
[丘の上から旧市街を眺める]

昼食時なので、路上にまでテーブルを並べている食堂で食べることにした。
食堂の建物はちゃんとした2階建てで、店内でも食べられるが、木陰のある屋外のテーブルが人気のようだ。
雰囲気は中国風カフェテラスである。
注文したのは炸醤麺。
店の女主人が、「炸醤麺以外に小菜は何にするか?」と聞いてきた。
小菜を注文するより、店の前で手作りしているので、それを食べてみたい。
「じゃ、炸醤麺と水餃子とビール」と注文しなおすと、こんどは「そんなに食べきれないよ」と言われる。
青島の人は小食なのかもしれない。
私は台湾でもいつもこのくらいはペロリと食べてしまうので「大丈夫、大丈夫」と言って注文を通す。

食堂の女主人
[女主人に無理やり注文を通す]

ジョッキで生ビールを飲みながら注文の品ができるのを待つ。
ビールたが、薄味である。
コクはあまり感じないが、まずくはないし、飲みやすい。バドワイザーをさらに軽くした感じである。
日本でバドワイザーを飲んでもちょっとも美味しくないが、ハワイでチョー麺なんか啜りながら飲んだバドワイザーはえらく旨かった記憶がある。
やはり、ビールと言うのはその土地に合った味で、そこで飲むから旨いというのがあるらしい。
この青島ビールと書かれたアルミ樽から注がれた生ビールもやはりこの気候に合っているのか、ゴクゴクと飲むのに良さそうだ。

青島の生ビール
[青島の夏には木陰で飲むジョッキの生ビールが最高]

さて、出てきた炸醤麺は私の予想と大きく違った。
まず、ボリュームである。
特盛サイズで、台湾で食べているサイズの倍くらいあるし、バンコクの麺類と比べたら3倍以上だ。
炸醤麺の具はキュウリ、ニンジン、玉ネギ、ひき肉などで、味噌でまとめられている。
台湾の炸醤麺の味噌がちょっと渋くて、苦い大人の味だったのと比較して、ここのは味噌に甘みがあり、なんとなく学校給食の味のようだ。
豆板醤でも入れたくなったが、卓上には調味料の類は一切ない。
食べるのも箸だけで、レンゲが用意されていない。
中国でも北の方の人はレンゲを使わないのだろうか?

炸醤麺と水餃子
[炸醤麺に箸を着けてから写真を撮るのを思い出した なので麺がはみ出してる]

水餃子もすごかった。
隣のテーブルで餃子を包んでいるのを見ていたから、随分と大粒の餃子だなと思っていたのだけれど、そんな大粒餃子が大きな平皿に25個くらい盛られている。
これで一人前なのだろか、青島の人が小食なのかと勘違いも甚だしい。
中国の人たちは、北に行くほど大食漢になるのかもしれない。
そういえば、韓国に留学していた時、よく大学近くの中国料理屋で昼食を食べたものだ。
チャーハンにしてもチャンポンにしても、ボリュームが日本の5割増しくらいあった。
韓国の華僑の多くが山東省の出身のようだから、きっとそんなボリュームになっていたのかもしれない。当時はチャーハンもチャンポンも1000ウォンでおつりが来た記憶がある。

が、水餃子のボリュームに唖然としていたが、正気に戻ったら餃子のタレがない。
タレなしで食べるとも思えないので、女主人にタレをお願いしたら、ニンニク汁のようなものを持ってきてくれた。酢や醤油で各自調合してタレを作るという風習はないのかもしれない。
ニンニク汁ではちょっときついので、辣椒醤だけでももらおうとしたら、「辛いよ、あんた韓国人?」と聞かれる。
タイに住んでる日本人だと答えたが、青島では辛い物を食べるのは韓国人と言う認識があるのかもしれない。
それでも辣椒醤を少しだけもらって、水餃子をいただく。

山東省の餃子のタレ
[ニンニク汁の餃子ダレに辣椒醤を入れてもらう]

執念でほぼ間食したが、満腹でどうにも苦しくなった。
苦しくて、席を立つ気にさえなれない。
このまま宿へ帰って寝てしまいたいとも思ったが、気力を振り絞り、腹をさすりながら宿とは反対方向へ向かって歩き出す。
坂を下っていくとやがて海が見えてきた。

三輪乗用車
[かわいらしい軽三輪乗用車 旧市街の街並みに似合っている]

青島はビールと並んで中国では海水浴場として有名らしい。
海岸線に沿って遊歩道が続き、たくさんの人で埋まっている。
遊覧船の客引きもいる。
しかし、海岸線で砂浜はほとんどなく、泳いでいる人も見当たらない。
海面には緑色の海藻が漂っている。
海の水そのものはあまりきれいとは思えない。
沖にはたくさんの船が停泊しており、ねずみ色の軍艦もいる。
左手には丘を埋め尽くすオレンジ色の屋根で統一された家並が見えて、風景としては美しい。

青島の海岸
[ここが中国とは思えないような景色です]

遊歩道の人をかき分けながらさらに歩く。
貝殻細工を売っている。
アイスキャンディーを売っている人が多い。
スマホで自撮りは至る所で展開されている。
自撮り棒も売っている。
みんな地元の人ではなく、観光客で中国のどこかから来た人たちなのだろう。
記念写真やもいて、1分で仕上げると書いてあるが、お客はあまりいそうにない。
青島は観光地なのだろう。

青島の海岸
[でも、大勢の人で混雑している様子は中国そのもの]

PRINCE HOTELという戦前の建築様式のホテルが海に面して建っている。
古いホテルなのだろうが、改装されて現在でも洒落た印象の高級ホテルのようだ。
そのホテルの先には、海の沖へ延びる長い桟橋があり、桟橋の先には赤くて大きな中国風の亭がある。
ここも人で埋まっているのが見える。
桟橋の向こう側は狭いながらも海水浴場になっていた。
砂浜も海水浴客で埋まっている。
泳いでいる人は少なく、ほとんど波打ち際で遊んでいる人や砂浜でゲームをしている人たちである。
あまりに人口密度が高すぎるため、スペースを確保できないからか、ビーチマットを広げているような人の姿は見られない。

混雑する浜辺
[ビーチでのんびりなどはできそうにありません]

覆面海水浴客
[覆面をかぶった中年女性海水浴客も青島の名物になり始めています]

青島駅前に出る。
堂々とした立派な建物の駅である。
昔のドイツが植民地統治者の威信をかけて建築したような、時計塔のあるゴシック風の駅舎である。

青島駅
[威風堂々の青島駅 こんな駅からの汽車旅をしてみたい]

このあたりに明日行く予定の威海行きのバスが出るターミナルがあるはずなので探してみる。
そして、みつけた。
立派な鉄道駅とは裏腹に、バスターミナルはみすぼらしかった。
田舎のバスターミナル並であった。
明日の威海行きのバスの切符を買っておく。
午後3時までに港へ行かなくてはならないので、10時くらいのバスに乗ればよいかと思っていたが、威海まで4時間半もかかるという。
これは危ないと思い、朝8時のバスの切符を買っておく。
まずはこれで安心。
バス代は威海まで107元であったが、プリンタから打ち出された切符には運賃が100元と書かれている。
その後、ゆっくり歩いて宿に戻り、少し昼寝をすることにする。

ドイツ風の街並み
[宿へ戻る途中のスナップ 漢字の看板がなければドイツの街並みと見間違いかねません]

目が覚めると6時を過ぎていた。
まるで空腹を覚えない。
でも、街歩きはしたいので外へ出る。
宿の前、夕暮れ時の四方路は海鮮料理を食べさせる店が並んでいる。
どの店も、店の外にまでテーブルを並べて、客も盛大にビールを飲みながらシャコや貝などを食べている。
水餃子の店も多い、どの店も生ビールのアルミ樽を積み重ねている。
本当に青島はビールの都だ。
ここで大きなビアホールでもあれば、人気になりそう。
までミュンヘンのビアホールのように。

黄昏時の四方路
[黄昏時の宿前の四方路には安そうな食堂が並んでいる]

黄昏時の海岸線に出る。
潮が引いて、岩場が露出している。
その岩場にたくさんの人が群がって何かを探している。
貝でも獲っているのだろうか、カニだろうか、こんなものを捕るのは観光客ではなく、地元の青島っ子なのだろうか。

海岸で何かを探す人たち
[干満の差が大きいのか、昼とは景色が一変している]

長い桟橋を歩く。
こちらは夜になっても観光客でいっぱい。
午後ら見た海沿いの古いPRINCE HOTELがライトアップされている。
桟橋の先から見て、左手側は背の高い建物が林立しており、風情としては旧市街の趣のある家並の方が勝っている。

夜の桟橋
[夜になってもこれだけの人がいます]

その旧市街を海側から山手側に向かって歩く。
公園のようなところを通る。
社交ダンスをしている人がいる。
中国風のエアロビもしている。
街路灯はほとんどなくて暗い。
この暗さ、昔の中国の街は暗かった。
暗い道をライトも点けずに自転車が行きかっていた。
遠くからSLでも走っているのかドラフトの音が風に乗ってきていた。
暗さは、今の青島の旧市街も変わらないが、自転車もほとんど走っていないし、SLのドラフトなんて聞こえて来やしない。

夜の公園で社交ダンス
[暗い公園の中で社交ダンスに興じている人たち]

暗い道端のあちこちで桃を売っているのを見かけた。
桃のシーズンなのだろう。
バンコクでは白桃など高くてまず食べられない。
空腹ではないが、桃なら食べてみたい。
しかし、売っている桃を手に取ってみると、日本の桃のように爪の先で皮がむけてしまうほど熟しているわけではなく、皮を剥くにはナイフが必要だ。
雑貨屋に入ってナイフを買う。
3元也。
ついでに飲料水も買う。
これは1元也。

午後に冷やしたペットボトル入りの水を買ったときは3元もした。
ただの飲料水ではなくミネラルウォーターだったからであろうか。
1元の水には、ミネラルウォーターとは書かれておらず、台湾メーカーの名前で飲料水どだけあった。

道端の桃売り
[街のあちこちで桃を売っている]

ナイフが手に入ったので桃を買う。
少し高いかなと思ったけど、2つで8元であった。
さっそく宿へ戻って桃を食べてみる。
2つのうち一つはまだ硬くて、リンゴみたいであった。
もう一つは少しは柔らかくて桃の風味が感じられた。

青島のネコ
[青島でも何匹かのネコを見かけましたが なつっこいネコは少ないようです]

桃は食べたが、まだ夕食を食べる気になれない。
ちょっとも空腹を覚えない。
しかしこのまま寝てしまうのも残念なので、道端でビールを飲むことにする。

宿近くでビール樽を積み上げて、路上でビールを飲ませている店に寄る。
よく繁盛している。
生ビールを注文する。
つまみなし。
中ジョッキのようなジョッキに樽に付いた蛇口から直接ビールが注がれ実に簡素。
ビール屋の向かいは古い教会を改装したユースホステルになっている。
そこの宿泊客だろうか、少し褐色の肌をした若い英語を話す男女もビールを飲んでいた。
夜のプラタナスの並木の下で飲むビール、とても軽い飲み口で、ビールの苦みもコクもほとんどないし、アルコールも低そうだけれど、別に水っぽくもないし、変にアルコールを足しているわけでもなく、これはこれでバランスよく美味しい。
ビールのジョッキをお替りした。

ローカルなビアガーデン
[夜の路上で飲むビールは美味しい]

近所の人だろうか、大きな空のペットボトル持参でビールを買いに来る人がある。

ペットボトルの持参していない人は、店備え付けのビニール袋にビールを入れてお持ち帰り。
タイでもコーラなど炭酸飲料をピニールに詰め変えて店から持ち出すのは一般的だが、青島ではビールもありのようだ。
1時間ほどビールを飲みながら路上観察を楽しんだ後、ビール代6元を払って宿に引き上げる。

繁盛する夜のビール屋
[見えづらいですが 左端の男性が持っているのがビニール袋入りビール]

つづく

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