旧チェンマイ通信のページへようこそ。 (2001年から2004年まで、3年半の記録)

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5月27日 月曜日    天気は晴れ 午後一時にわか雨 

 ようやく重たい腰をあげてドライブにでかける。目的地はチェンマイ南西約90キロのホートより、さらに15キロほどメーサリアン方向に入ったオプルアン渓谷。先月だったかメーホンソンからの帰り道にこの近くを通りすぎて、ちらちらと渓谷を眺めたが、英文のガイドブックに「タイのグランドキャニオンと呼ばれている」との記載を見て、著者も人が悪いと感じたのだが、しかし、なにか引っかかるものがあった。引っかかっているものは取らなくては気が済まないので、今日はそのタイのグランドキャニオンへ行ってみる。

 出発は10時と決めていたが、いつものように、ノロノロ攻撃を受けて、アパートを出たのが11時。やれスーパーで牛乳とパンを買っていこうとか、茹でトウモロコシを買うんだとかで、チェンマイの街から出たら12時近くになっていた。我が家には午前中と言う時間帯が存在しない。

 ホートへのハイウェイは途中のハンドンから先、チョムトンまでの区間は車線拡幅工事区間が多く、砂利の仮舗装だったりして路面状況はあまり良くない。埃が凄い。埃を押さえるために散水車が水をまく。水をまくから水溜りができる。水溜りができるから泥道になる。

 オプルアン渓谷は、国立公園になっており、国立公園入場料がかかる。また、入場料の交渉かなと思ったら、何も言わずにタイ人価格になっていた。園内にはレンジャー服を着た公園管理人がいるくらいで、観光客はほとんど見かけなかった。看板があってラフティングの絵が描かれていた。看板の奥にはラフティング用のゴムボートや救命胴衣などが置かれていたが「乗らないか」と声をかけてくる客引きもいない。営業していないのだろうか、、。

 入り口近くの渓谷は、河岸も砂地で、渓谷と言ったイメージはない。水はタイとは思えないくらい流れが速い。あちこちにコブが盛りあがるほどの、激流のようだが、水の色は泥の色である。この川の色だけ見たら、確かにグランドキャニオンのコロラド川と同じかもしれない。しかし、簡易舗装された散歩道に沿って300メートルも行くと、突然景観が変った。数10メートルもある巨岩がそそり立ちはじめ、河岸の砂地は無くなった。激流は更に激しく、隆起したり、くぼんだり、前後左右に流れを変えながら、轟音を響かせている。

 そして、本物の峡谷が現れた。巨大な岩肌が狭い割れ目を作り、そこへ激流が吸い込まれている。割れ目のある岩肌は高さが30メートル以上あり、最も狭いところは2メートルほどになっている。その最も高いところに橋がかかっている。橋は鉄材を組み合わせたものに木の板を渡しただけの簡単なものである。優泰が先に渡った。私も続いたが、足がすくむ。足ものと木の板の薄さと、鉄材のお粗末さ、、、タイの木材だから腐っているかもしれないし、タイの鉄だから、錆びているかもしれない、、。欄干はあるのだが、手すりの高さが私の太ももくらいの高さしかない。谷底を乗り出して眺めようとすると、吸い込まれてしまいそうでクラクラする。怖い。こんなに怖い橋ははじめてだ。高さ数十メートルの吊り橋などは何度も渡ったが、こんなに怖い鉄橋ははじめてだ。いや、これは鉄橋なんかじゃなくて、工事現場の足場と同じだ。

 タイ人の観光客はこのあたりまで来れば何組か見かけた。しかし、タイ人たちも怖いのか、誰もこの橋を渡ろうとせずに、写真を写しているだけだ。こんな怖い橋は、絶対誰かを連れてきて、渡らせて、その怯えた顔を見てやらなくては気が済まない。お母さんも橋を渡る。ちょっと顔が引き攣っている程度だ。背が低いお母さんは、私とは高度さがあるのだろう。 西洋人観光客も橋を渡っていた。

 橋の先にはハイキングコースが続いている。まだ少し足が痛いお母さんを残して、優泰とふたりでハイキングコースへ分け入る。ハイキングコースとは言っても、はじめから急坂だ。 案内板によれば、コースは全長1.3キロほど、40分ほどで走破できるだろう。
 コース途中にはいくつかの見所が用意してある。先史時代の古代人の墓や洞窟壁画がある。案内板に書かれたものによると、二万八千年前のものだそうだ。しかし、洞窟壁画は本物であろうか、、。洞窟と言っても岩陰の窪みに過ぎず、風雨が吹き込む環境だ。そんなところで古代壁画が残っていられるものだろうか?でも、まぁいいや。優泰に古代の人たちがなぜ動物の絵を岩壁に描いたのかを話してやり、社会科の勉強とする。

 コースはアップダウンが凄い。途中倒木はあるし、道に迷いそうな個所もあるし、崖沿いの道もある。渓谷を見晴らせる展望台のようなところから、見渡すと、ここは本当に深い渓谷だった。そして森も深い。富士の樹海を見ているようだ。汗びっしょりになってしまったけど、とても楽しいハイキングコースであった。コース途中で行き会った人はひとりもいない。タイの人たちは山のハイキングなんか好きじゃないのかもしれない。

 観光案内
 オプルアン国立公園へは、チェンマイアーケードバスターミナルからメーサリアン、メーホンソン方面へのバスに乗り、ホートを過ぎてから、約20分でオプルアン国立公園です。日本のガイドブックに紹介されているかどうか知りませんが、お勧めです。園の入り口に簡易食堂あり、ビジターセンターでも冷たい飲み物を売っています。ハイキングコースの先にあるトレッキングコースは案内人無しでは入れません。

朝食
先日残ったチーズクリームソースをご飯にかけ、フライパンで加熱する。できあがりはリゾットのようで美味。優泰は昨夜の残りのマーボー豆腐をご飯に載せてマーボー丼。
昼食
オプルアンのキャンプ場にあったベンチでパンをかじる。
夕食
もらい物のインスタント味噌煮こみうどんに鶏肉、白菜、きのこ、人参、タマネギ、長ネギ、竹輪、練り物、玉子などを放り込んで本格味噌煮こみにして食べる。
 


メオダムきまぐれ日記
(2015年5月からのブログ)

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