12月14日 金曜日

今日も忙しい。優泰を学校へ送り込んで、そのままSさんたちを迎えにホテルへ回る。Sさんたちはチェンマイが初めてとのことなので、象に接した事がまだ無いと言う。そこで象を見せてあげようと考えた。チェンマイから近いところではメーサー渓谷が一番近いが、あそこは観光客が多く、ほとんどのツアーが回るので、混雑している。象に乗るのも予約が入らないかもしれない。そこで、ちょっと遠いけれどランパーンの象保護センターへ行くことにする。

Sさんたちを乗せて快調にスーパーハイウェイをランパーンに向けて走り出したが、チェンマイの隣町ランプーンを過ぎたあたりでガソリンタンクがR(空)になりかけている。こりゃイカン、次ぎのスタンドでガソリン入れなきゃと思っていたが、ランプーンから先は行けども行けどもスタンドは現れない。この先は県境の峠もあるし、とてもガソリンが持ちそうも無い。引き返すのも手だが、ランプーンからもう10キロ以上走っている。これから引き返している途中でガス欠になる事も考えられる。それよりこの先にスタンドがある事を期待して進むべきかと考えた。しかし、スタンドは出てこなかった。そして長い峠道に入った。スピードを押さえ、エアコンも切ってガソリンの消費をなるべく少なくする。ガソリンゲージはRを指したまま固定してしまっている。なんとか峠を越えたものの、越えたからと言ってスタンドがあるわけで無く、ただ下り坂だからガソリンの消費が少なくて済むと言っただけだ。象保護センターの前までも来たが、今はガソリンの補給が大事なので、通過して先へ進む。峠も下りきり、ランパーンの平野に出てようやく反対車線にスタンドを発見する。ランプーンの最後のスタンドから40キロも走っていた。まったくハラハラさせられた。

象保護センターに着くとちょうど象たちがショーに備えて水浴びをしているところであった。Sさんたちにはショーを見学してもらい、15分ほど象に乗ってもらったが、Sさんはいつもにこやかで穏やかな人だ。日本人でこれほどにこやかな人は珍しいのではないだろうか。ショーも象乗りも喜んでくれた。ガソリンのことでは心配をかけたけれどもここまで案内できて良かったと思った。そして、ここではメーサーに比べて象の扱いが丁寧である。動物が好きだと言っていたSさんたちには、ここの保護センターの方が喜んでもらえただろう。

象保護センターからの帰り道は至って順調であった。Sさんたちは午後の飛行機でチェンマイからバンコクに出るため、1時にロビーに集合して空港に向かうそうだから昼食を簡単に食べられるところへ案内する。私もお母さんの昼食を用意してやらなければならないので、ソバ屋(クオッティオとバミーの店)でSさんたち別れる。ここの店のは美味しいのだが、本来ならばチェンマイ名物のカオソイ(カレー風味のラーメン)を食べてもらうべきところだが、カオソイは店によって味付けに差が大きく、また私もどこのカオソイが美味しいのか良くわかっていない。

アパートへ戻り、お母さんと小屋がけ食堂で買ってきたパッシーイウ(クオッティオうどんの醤油炒め)と昨日の夕食の残りを食べる。食後、銀行へ行って再びドルの旅行小切手をバーツに両替する。またバーツが値上がりしている。当座の家賃を払う分だけ両替をしたが、これで手持ちのドル小切手がほとんど底をついてしまった。そののち旅行会社へ回って、月末のパタヤのホテルの予約ができるか確認してもらう。

優泰を学校に迎えに行く時間となり、優泰を迎えた後、バスターミナルへ向かって今日のバンコク行きの夜行バスの切符を買う。先日バンコクからチェンマイまで乗ったソンバットツアーのバスの切符を買う。バス代が403バーツと今まで使っていたバスよりちょっと安い。バスの出発時刻は5時半。バンコク到着は午前3時と言うから、私が降りる予定のドンムアン空港前は午前2時半頃だろう。もう1便あとの便でも言いかと思ったが、6時半の便はバンコクへ行かずナコンパトム行きだと言っていた。

さて、東京に向かう支度をすることにしたが、既に時間は3時を過ぎており、5時半発のバスに乗るには5時前にはアパートを出なくてはならない。まずはアパートの家賃や光熱費を事務所に払いに行き、旅行会社へパタヤのホテルの件の確認の電話をする。しかし、年末の時期と言う事もありどこも満室とのことであった。仕方が無いと、自分でパタヤの中くらいのホテルへ予約をしようとガイドブックで電話番号を調べて電話をするが軒並み満室であった。パタヤは諦めなくては駄目かなぁ。

小屋がけ食堂でお母さんと優泰の夕食を作ってもらい。私の夕食用にパッタイを詰める。バスには夜食のサービスがあるが、粥が深夜に提供されるもので、とても夕食の代わりにはならない。だからパッタイを買って乗り込むことにした。

アパートを出発したのは、結局5時になっていた。乗合ピックアップトラックをチャーターしてバスターミナルへ向かったが、メーピン川にかかる橋は渋滞しており、バスに乗り遅れるかとハラハラしたが、ギリギリでバスに乗り込めた。今日はハラハラすることが多い日だ。が、せっかく詰めた夕食のパッタイだが箸を入れ忘れて結局食べることができなくなってしまった。空腹のまま満席のバスに乗り、バンコクをめざす。

夜食は深夜12時にカンペンペットの近くのドライブインで食べる。白粥に塩玉子と中国の腸詰そして青菜の炒め物が提供された。今まで使ってきたバスの夜食より内容が良かった。これからバンコクへ行くにはこのソンバットツアーに決めようと思った。粥を食べるついでに持ち込んだパッタイもようやくありつける事ができた。

 

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