旧チェンマイ通信のページへようこそ。 (2001年から2004年まで、3年半の記録)

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9月1日 水曜日    天気は晴れ   

 身体の異常は更に悪化した。全身が内出血を起こしたように紫色となり、皮膚はただれ、身体中にボツボツができている。一部からは血も滲み出している。もう全身が痛い。無理を押して手術をしたクリニックへ行き、ここまで悪化してしまったのだけどと説明したところ、「あぁ、これは酷い、別の薬を出しましょう」と言って、昨夜もらった薬を回収し、薬局で50粒入り20バーツの黄色い薬を10粒くれた。「病院に行く必要は本当にないんでしょうか」と聞くと、「大丈夫、3日もすれば治まるはずだから」と言われた。しかし、本当だろうか、これは絶対にきちんとした総合病院で診療してもらう必要があると思うのだが、ここのクリニックでどのような薬を投薬されたのか説明できなくては、総合病院へ行っても、埒が開かないではないか、、。

 K.K.トラベルへ出社して、簡単に処理すべきことを処理していたら、スタッフたちが「こりゃ絶対にマズイぞ」と言い、事情を説明したらスタッフノ1人がクリニックへ乗りこんで処方された薬のリストを持ってきてくれた。私はこれを持ってチェンマイ大学病院へ行った。こうした時にはスタッフも頼りになる。

 病院は混雑していた。空いている高級私立病院へ行けば早いかもしれないが、何よりも値段が高い。それとすぐに点滴を打ったり、入院させようとして、帰国費用まですっ飛んでいきそうなので、比較的安い国立病院を選んだ。それとこの病院のスタッフの何人もが私のラジオ番組のリスナーで私に好意的である。
 血圧は正常、体温は38度になっている。まぁ、これだれ全身が腫れていれば熱も出るだろう。1時間ほど待たされて、ようやく私の診察の順番が回ってきた。顔見知りの女医さんに経過を説明し、シャツを脱いでみせた。女医さんはとても怖い顔をして、私の顔を正面から見据え、次のように言い放った。
「結婚はしているの?」「ハイ」
「タイ人の女性と?」「いいえ、韓国人です」
「女遊びはしてませんか?」「いいえ、していません」
「麻薬は?」「ぜんぜん」
「エイズに関する知識はありますか?」「たぶん、一般的なことは」
「この症状は、見たところ、エイズの末期症状によく似ています」
「エイズには実際には、さまざまな感染ルートがあるのですよ、すぐ血液検査を受けなさい」

 唖然としてしまった。チェンマイに来てから、お母さん以外の女性との交渉を持ったことはないし、お母さんが誰かと交渉をもっているとも思えない。しかし、これまでどれほど道端の衛生もいい加減な床屋で散髪をしたことだろう、しかもバリカンで、私の前の散髪客が保菌者であったとしたら、カミソリだって100%交換しているとは限らない。まったく、とんでもないことになってしまった。検査結果が出るまでの2時間、とても嫌な気分になった。しかし、考えてみれば、東南アジアに来て、厄介な病気にかかって、廃人同様になって日本へ送り返されるなんて話しは、いろんな本で読んだことがある。変な話だが、そうしてボロボロになっていくと言うのもアジア好き冥利に尽きるような気もするが、家庭を持つ者としては不適切な発言だろう。たとえば駐在員として赴任し、体力を使い果たして、本社に戻され閑職に回って余生を過ごすと言うのも聞いたことがあるが、私の場合、呼び戻してくれる企業などない。廃人同様になって帰国すれば、却って家族のお荷物である。やっぱり、廃人になるより、ここで生涯を閉じると言うのも、良いかもしれない。特に余命何ヶ月ですなどと宣言を受けたら、その何ヶ月で何をしようか、、。住宅ローンだって、優泰の教育費だって生命保険で賄えるだろう。私は安らかな気分になってきた。

 2時間後、結果の表を手渡された。「ネガティブ」と大きく書かれている。ネガティブとは、否定的と言う意味だ。そうか、私の余生は否定的状況に至ったのか、、。まぁ、それでもイイかぁと思ったら、女医さんが説明してくれた。このネガティブとは検査結果は陰性だったと言うことで、エイズの末期症状ではないことがはっきりした。しかし、体力は極度に低下しており、免疫力もほとんどない。肝臓も、腎臓も、内臓のあちこちで障害が出ていることが確認できるので、極力身体を休めて、悩んだり、考え事をしすぎるな、1週間は外出禁止、1ヶ月は禁酒、3ヶ月は静養、、。先生からの条件は厳しい。私は、この帰国問題やK.K.トラベルでのことで、安静などとは程遠い環境下にある。さて、言ったいどうしよう、、あぁ、こうして悩んだらダメなのかぁ、酒でも飲んで気分転換、、これもダメかぁ、、。ブスリ、ブスリと何本も注射を打たれ、何種類かの薬を渡される。国立の大学病院なら安いだろうと思っていたが、やはりこれだけのことになると、何千バーツもの出費になった。

 そんな中、ラオスへビザツアーに参加しているお客さんから電話が入ってきた。「話が違うじゃないか」と第一声、どうやらビザの申請にトラブルがあったらしいが、お客さんの説明では何がどう問題だったのか良くわからない。それと、実は顔面もムクミ、満足に話がてきない状態になっている。お客様とはチェンマイに戻られてから再度話をすることとして、ここはツアーの主催者から現地に連絡を入れさせ事実確認をするしかないだろう。それに、1日かがりの診察で、もうフラフラである。

 今日は、そのまま帰宅し、夜まで寝こんでしまう。その反動で、本来寝るべき時間に眠れなくなり、明け方まで、今後予想されるさまざまな問題で悶々とする。

朝食
もりそば。
昼食
即席ラーメン。
夕食
ご飯とクリームシチュー。

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メオダムきまぐれ日記
(2015年5月からのブログ)

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